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イエメン共和国。首都サナア。アラビア半島南西部に位置する地域。古代から交易・農耕で繁栄し、この地は古代ローマでは「幸福な(豊穣な)アラビアArabia Felix」として知られていた。


イエメン共和国。首都サナア。アラビア半島南西部に位置する地域。古代から交易・農耕で繁栄し、この地は古代ローマでは「幸福な(豊穣な)アラビアArabia Felix」として知られていた。
イエメンは15世紀半ば、[[アデン]]に始まる現在のコーヒー飲用文化のルーツである。また同じくコーヒーの商業的栽培が始まったのもイエメンの西部の山岳地帯とされ、コーヒーにとって特別な意味を持つ地でもある。


 イエメンは15世紀半ば、アデンに始まる現在のコーヒー飲用文化のルーツである。また同じくコーヒーの商業的栽培が始まったのもイエメンの西部の山岳地帯とされ、コーヒーにとって特別な意味を持つ地でもある。
現在でもサナア北西部からタイズにいたる紅海に沿って連なる山岳地域でコーヒーを産出し、イエメン・[[モカ]]として知られる。主な生産地域はバニー・マタルBani Matar(取引名モカ・マタリ)、サナアSanaa(サナア周辺)、ハラズHaraz、ヤッフェYaffey、シャーキSharkiなど。ほとんどは伝統的な自然乾燥式のコーヒー。他のコーヒー生産国と異なり、ほとんどの生産地域で他の作物との混作が行われている。


 現在でもサナア北西部からタイズにいたる紅海に沿って連なる山岳地域でコーヒーを産出し、イエメン・モカとして知られる。主な生産地域はバニー・マタルBani Matar(取引名モカ・マタリ)、サナアSanaa(サナア周辺)、ハラズHaraz、ヤッフェYaffey、シャーキSharkiなど。ほとんどは伝統的な自然乾燥式のコーヒー。他のコーヒー生産国と異なり、ほとんどの生産地域で他の作物との混作が行われている。
現在(2025年)、イエメンでは内戦が続き、コーヒーの生産・流通にも大きな影響が見られる。 (山内秀文)
 
 現在(2025年)、イエメンでは内戦が続き、コーヒーの生産・流通にも大きな影響が見られる。 (山内秀文)


'''参照文献'''
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・『世界のコーヒー生産国』(社団法人全日本コーヒー協会編)
・『世界のコーヒー生産国』(社団法人全日本コーヒー協会編)
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2025年6月8日 (日) 06:12時点における最新版

イエメンYemen

イエメン共和国。首都サナア。アラビア半島南西部に位置する地域。古代から交易・農耕で繁栄し、この地は古代ローマでは「幸福な(豊穣な)アラビアArabia Felix」として知られていた。

イエメンは15世紀半ば、アデンに始まる現在のコーヒー飲用文化のルーツである。また同じくコーヒーの商業的栽培が始まったのもイエメンの西部の山岳地帯とされ、コーヒーにとって特別な意味を持つ地でもある。

現在でもサナア北西部からタイズにいたる紅海に沿って連なる山岳地域でコーヒーを産出し、イエメン・モカとして知られる。主な生産地域はバニー・マタルBani Matar(取引名モカ・マタリ)、サナアSanaa(サナア周辺)、ハラズHaraz、ヤッフェYaffey、シャーキSharkiなど。ほとんどは伝統的な自然乾燥式のコーヒー。他のコーヒー生産国と異なり、ほとんどの生産地域で他の作物との混作が行われている。

現在(2025年)、イエメンでは内戦が続き、コーヒーの生産・流通にも大きな影響が見られる。 (山内秀文)

参照文献

・ウイリアム・H・ユーカーズ『オール・アバウト・コーヒーAll About Coffee』 山内秀文抄訳 角川ソフィア文庫 2017年

・『世界のコーヒー生産国』(社団法人全日本コーヒー協会編)

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