「'''セヴィニェ夫人'''Madame de Sévigné」の版間の差分
表示
Hide Yamauchi (トーク | 投稿記録) 編集の要約なし |
Hide Yamauchi (トーク | 投稿記録) 編集の要約なし |
||
| 11行目: | 11行目: | ||
カフェ・オ・レに関しての書簡は、1690.1.29、1690.2.19、1690.2.26。 | カフェ・オ・レに関しての書簡は、1690.1.29、1690.2.19、1690.2.26。 | ||
{{年表}} | |||
2025年9月25日 (木) 23:51時点における最新版
セヴィニェ夫人Madame de Sévigné
生没年1626年〜1696年。マリ・ド・ラビュタン=シャンタル、セヴィニェ侯爵夫人Marie de Rabutin-Chantal, marquise de Sévigné。17世紀フランス書簡文学を代表する作家。家族や友人に送った1500通を超える手紙を残し、その中で当時の上流階級のエピソード、ゴシップ、流行を中心に軽妙かつ知的な文章で綴っている。
コーヒーについての記述として「ラシーヌとコーヒーはすみやかに消え去ってしまうだろう」という一文が有名だが、これはヴォルテールとラ・アルプLa Harpeがセヴィニェ夫人を皮肉った創作である。
セヴィニェ夫人は娘宛の手紙で何度かコーヒーについて否定的な見解(注1)を述べ、特に医師の「健康に害がある」との意見を伝えコーヒーを飲むのをやめるよう忠告している。しかし、後の1690年1月29日の書簡ではカフェ・オ・レを次のように賞賛している。
「この地(ロシェRochers)には良い牛乳があり、良い牝牛がいます。この牛乳と砂糖を(コーヒーに)混ぜて楽しんでいます。・・・それはとてもおいしい飲み物で、カレームの間(四旬節=断食・肉断ちの期間)の私の慰めになるでしょう。デュボワDu Bois氏は胸と風邪に効くと認めています。友人のアリオAliot氏によれば、これはレ・カフテlait cafetéまたはカフェ・レテcafé laitéと言うそうです」。 (山内秀文)
(注1):セヴィニェ夫人のコーヒーに関する書簡は、1676.5.10、1676.9.8、1680.2.16、1688.11.23、1696.5。
カフェ・オ・レに関しての書簡は、1690.1.29、1690.2.19、1690.2.26。