「ギャラウェイズ」の版間の差分

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'''ギャラウェイズ・コーヒーハウス'''Garraway’s Coffee House
== '''ギャラウェイズ・コーヒーハウス'''Garraway’s Coffee House ==
 
 1657年~1874年。 コーヒーとタバコの商人であるトーマス・ガーウェイ(ギャラウェイ)Thomas Gar(ra)wayが開業。ガーウェイは茶をイギリスで最初に販売した人物でもある。場所はコーンヒル街のエクスチェンジ小路Exchange Alley3番地で、1670年頃までは同じコーンヒル街の他の場所にあったという。
 1657年~1874年。 コーヒーとタバコの商人であるトーマス・ガーウェイ(ギャラウェイ)Thomas Gar(ra)wayが開業。ガーウェイは茶をイギリスで最初に販売した人物でもある。場所はコーンヒル街のエクスチェンジ小路Exchange Alley3番地で、1670年頃までは同じコーンヒル街の他の場所にあったという。


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・岩切正介 『男たちの仕事場 近代ロンドンのコーヒーハウス』法政大学出版 2009年
・岩切正介 『男たちの仕事場 近代ロンドンのコーヒーハウス』法政大学出版 2009年
{年表}

2024年11月24日 (日) 19:43時点における最新版

ギャラウェイズ・コーヒーハウスGarraway’s Coffee House

 1657年~1874年。 コーヒーとタバコの商人であるトーマス・ガーウェイ(ギャラウェイ)Thomas Gar(ra)wayが開業。ガーウェイは茶をイギリスで最初に販売した人物でもある。場所はコーンヒル街のエクスチェンジ小路Exchange Alley3番地で、1670年頃までは同じコーンヒル街の他の場所にあったという。

 「ギャラウェイズ」は様々な顔を持ったコーヒーハウスであった。

まず茶の一般販売。当時茶は希少品で高価であり、一部の上流階級の人々や貴族への贈答品として売られていたが、「ギャラウェイズ」では茶をより多くの市民に提供するようになった。

また他のコーヒーハウス同様、商業カフェ・競売所としての役割もあり、土地や船舶の競売、さらには会社設立の出資募集、音楽会の切符の販売までも「ギャラウェイズ」で行われた。商人、仲買人をはじめ銀行家、株取引人など多くの人々が訪れ、その中にはここを商用の連絡先にする商人もいたという。

さらに政治カフェとしての顔もあった。商業カフェ・競売所として訪れる人々は、当時の紳士階級であり、トーリー党(現在の保守党の前進)派の人々が多かったと推測される。当然コーヒーハウスの中で政治談議があったであろう。

「ギャラウェイズ」は1748年の火災で一度焼失したが再建され、さらに半世紀ほどコーヒーハウスとして、また競売所としての役割を果たした。建物の取り壊しのため1874年(1866年・1873年という説もあるが、現在「ギャラウェイズ」の跡地にある碑には1874年とある)に閉店をした。 (小村嘉人)

 

19世紀中ごろの「ギャラウェイズ」

Wikipedia:Garraway’s Coffee House  (英語版) より


参照文献:

・William H. Ukers  “ALL ABOUT COFFEE  Second Edition” 1935年

・小林章夫 『コーヒーハウス』 駸々堂 1984年

・岩切正介 『男たちの仕事場 近代ロンドンのコーヒーハウス』法政大学出版 2009年