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「コーヒーの起源と伝播」の版間の差分

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'''ガランの翻訳について'''
==== '''ガランの翻訳について''' ====
 
友人のシャスブラ・ド・クラマイユChasbras de Cramaille(リヨンのアカデミーの会員)に宛てた手紙の形態をとっている。ほぼ、半分がアブダル・カディールの写本の抄訳で、あとは『ピチビリ文書』(王立文書館所蔵の写本)の要約と、ガラン自身のトルコでのコーヒー体験を記している。
友人のシャスブラ・ド・クラマイユChasbras de Cramaille(リヨンのアカデミーの会員)に宛てた手紙の形態をとっている。ほぼ、半分がアブダル・カディールの写本の抄訳で、あとは『ピチビリ文書』(王立文書館所蔵の写本)の要約と、ガラン自身のトルコでのコーヒー体験を記している。


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本書は、コーヒーとカフェの始まりに関する最も重要な文献であり、後の多くのコーヒー書に引用されている。  
本書は、コーヒーとカフェの始まりに関する最も重要な文献であり、後の多くのコーヒー書に引用されている。  


'''参照文献'''
==== '''参照文献''' ====
 
・Antoine Galland  "''De l'origine et du progrès du café''" 1699 Paris
・Antoine Galland  "''De l'origine et du progrès du café''" 1699 Paris

2025年6月8日 (日) 17:11時点における版

『コーヒーの起源と伝播』De l'origine et du progrès du café

アブダル・カディールの書』のアントワーヌ・ガランによる抄訳。1699年、パリ刊。

ノワンテル侯爵がトルコで収集して持ち帰り、ルイ一四世に献呈した多数のアラビア語写本の中の一冊。王立文書館(現フランス国立図書館)所蔵。

 

ガランの翻訳について

友人のシャスブラ・ド・クラマイユChasbras de Cramaille(リヨンのアカデミーの会員)に宛てた手紙の形態をとっている。ほぼ、半分がアブダル・カディールの写本の抄訳で、あとは『ピチビリ文書』(王立文書館所蔵の写本)の要約と、ガラン自身のトルコでのコーヒー体験を記している。

主な内容は次の通り。

・「コーヒー豆(ブンbunn)」と「コーヒー(カーヴェcahveh)」の名称の由来。

ファウスト・ナイロニの文献に関する批判(「山羊飼いコーヒー発見伝説」を含む)。

アデンでのコーヒー飲用の始まり(以降が『アブダル・カディールの書』の抄訳)。

・アラビア半島(メッカ)を経てカイロへのコーヒーの広がり。

・メッカとカイロでのコーヒーとカフェ弾圧、及びコーヒー論争。

・コンスタンティノープル(インタンブール)のカフェの始まりと広がり(『ピチビリ文書』から)。

・コンスタンティノープルでの大宰相キョプリュリュによるカフェの弾圧(『ピチビリ文書』から)。

・ガランのトルコでのコーヒー体験(コーヒーの飲み方を含む)。

本書は、コーヒーとカフェの始まりに関する最も重要な文献であり、後の多くのコーヒー書に引用されている。

参照文献

・Antoine Galland  "De l'origine et du progrès du café" 1699 Paris