コンテンツにスキップ

「ココアトゥリー(コーヒーハウス)」の版間の差分

提供:コーヒー歴史年表
編集の要約なし
カテゴリ追加
 
(2人の利用者による、間の3版が非表示)
3行目: 3行目:
1698年頃~1745年頃 セント・ジェイムズ宮殿近くのペル・メル通り Pall Mall に開業。
1698年頃~1745年頃 セント・ジェイムズ宮殿近くのペル・メル通り Pall Mall に開業。


ホイッグ系の政治カフェとして名高い「[[セント・ジェイムズ]]」や「スミルナ」に対して、「オジンダズ」「ホワイツ」とならぶトーリー系の政治カフェのひとつ。開業当初から高級な店として有名で、王政やカトリックを意識して、コーヒーハウスではなくチョコレートハウスと名乗った。トーリー党の議員の利用が多く、1727年からは党の一派が毎週木曜日にここで集会をした。1745年頃には事実上トーリー党の下院議員のクラブとなり、誰でもが利用できるコーヒーハウス(チョコレートハウス)としての営業は終了した。
ホイッグ系の政治カフェとして名高い「[[セント・ジェイムズ・コーヒーハウス]]」や「スミルナ」に対して、「オジンダズ」「ホワイツ」とならぶトーリー系の政治カフェのひとつ。開業当初から高級な店として有名で、王政やカトリックを意識して、コーヒーハウスではなくチョコレートハウスと名乗った。トーリー党の議員の利用が多く、1727年からは党の一派が毎週木曜日にここで集会をした。1745年頃には事実上トーリー党の下院議員のクラブとなり、誰でもが利用できるコーヒーハウス(チョコレートハウス)としての営業は終了した。


以後も、「ココア・トゥリー・チョコレートハウス」という店名のまま、1750年頃には党の本部となり、1770年代まで党運営の中心の場となった。1799年に近くのセント・ジェイムズ通りに移転。1830年代に保守党になった後もクラブとして営業を続けた。
以後も、「ココア・トゥリー・チョコレートハウス」という店名のまま、1750年頃には党の本部となり、1770年代まで党運営の中心の場となった。1799年に近くのセント・ジェイムズ通りに移転。1830年代に保守党になった後もクラブとして営業を続けた。
13行目: 13行目:
'''参照文献:'''
'''参照文献:'''


・William H. Ukers  ''"ALL ABOUT COFFEE  Second Edition"'' 1935年
* William H. Ukers  ''"ALL ABOUT COFFEE  Second Edition"'' 1935年
* 小林章夫著『コーヒー・ハウス』 駸々堂 1984年
* 岩切正介著『男たちの仕事場 近代ロンドンのコーヒーハウス』法政大学出版局 2009年


・小林章夫著『コーヒー・ハウス』 駸々堂 1984年
・岩切正介著『男たちの仕事場 近代ロンドンのコーヒーハウス』法政大学出版局 2009年
 {{年表}}
 {{年表}}
[[カテゴリ:カフェ]]

2025年2月25日 (火) 00:49時点における最新版

ココア・トゥリー・チョコレートハウス: Cocoa Tree Chocolate House

1698年頃~1745年頃 セント・ジェイムズ宮殿近くのペル・メル通り Pall Mall に開業。

ホイッグ系の政治カフェとして名高い「セント・ジェイムズ・コーヒーハウス」や「スミルナ」に対して、「オジンダズ」「ホワイツ」とならぶトーリー系の政治カフェのひとつ。開業当初から高級な店として有名で、王政やカトリックを意識して、コーヒーハウスではなくチョコレートハウスと名乗った。トーリー党の議員の利用が多く、1727年からは党の一派が毎週木曜日にここで集会をした。1745年頃には事実上トーリー党の下院議員のクラブとなり、誰でもが利用できるコーヒーハウス(チョコレートハウス)としての営業は終了した。

以後も、「ココア・トゥリー・チョコレートハウス」という店名のまま、1750年頃には党の本部となり、1770年代まで党運営の中心の場となった。1799年に近くのセント・ジェイムズ通りに移転。1830年代に保守党になった後もクラブとして営業を続けた。

(小村嘉人)


参照文献:

  • William H. Ukers  "ALL ABOUT COFFEE  Second Edition" 1935年
  • 小林章夫著『コーヒー・ハウス』 駸々堂 1984年
  • 岩切正介著『男たちの仕事場 近代ロンドンのコーヒーハウス』法政大学出版局 2009年

 コーヒー歴史年表に戻る