『コーヒー、茶、チョコレートの飲用に関する新たな興味をそそる論説』
『コーヒー、茶、チョコレートの飲用に関する新たな興味をそそる論説 Traités nouveaux et curieux du café , du thé et du chocolate』
1685年にリヨンで刊行されたフィリップ・シルヴェストル・デュフールの著作。デュフールが1671年に著述した『コーヒー、茶、チョコレートの飲用に関して』の内容を拡大したもの。17世紀半ばからヨーロッパ社会に急速に浸透した、いわゆる三大飲料、コーヒー、茶、チョコレートについて考察、詳細に記述している。
本文445ページ中のほぼ半分はコーヒーの記述。コーヒーに関する記述の内、半分以上は薬学・医学的な解説に充てられている。歴史、語源、焙煎・抽出・粉砕技術についてもかなり詳しく扱われていて、当時のコーヒーに関する知見は、この本でほぼ把握することができる。
現在に至るまでコーヒーの専門書、特に歴史に関する書籍には頻繁に引用され、コーヒー研究の最も重要な基礎文献の一つといえるだろう。
参照文献:
- Ph.S.Dufour “Traités nouveaux et curieux du café , du thé et du chocolate” 1685,Lyon.