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(ページの作成:「モカは、イエメン西部にある港町。紅海に面しています。17世紀、ここからエチオピアやイエメンで収穫されたコーヒー豆がヨーロッパに輸出されるようになり、モカという名で取引されるようになりました。19世紀前半になると、海岸の砂が堆積し港として機能しなくなったため廃港となり、別の港から輸出されるようになりますが、現在でもエチ…」)
 
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モカは、イエメン西部にある港町。紅海に面しています。17世紀、ここからエチオピアやイエメンで収穫されたコーヒー豆がヨーロッパに輸出されるようになり、モカという名で取引されるようになりました。19世紀前半になると、海岸の砂が堆積し港として機能しなくなったため廃港となり、別の港から輸出されるようになりますが、現在でもエチオピアとイエメンで収穫されたコーヒー豆は「モカ」として取引されています。
==  '''モカ''' Mohka ==
<br />イエメンの紅海南端部に位置するかつてのコーヒー積出港。東側の山岳地帯のコーヒー栽培を背景に15世紀半ばから盛え、15〜18世紀初頭までコーヒー取引をほぼ独占した。18世紀半ば、ペストの流行によって打撃をうけ、またジャワ(オランダ)、ハイチ(フランス)などにコーヒー市場を奪われたため、次第にモカは衰退した。現在はイエメンの主要コーヒー輸出港はアデンとホデイダである。


1614年、オランダの貿易商たちはコーヒーの栽培と商取引の可能性を探り始め、1616年にモカに立ち寄ったオランダの織物商、ピーター・ファン・デン・ブルックはコーヒー豆を入手しオランダに持ち帰りました。このコーヒー豆がアムステルダムで発芽し、ヨーロッパの地に根ざした最初のコーヒーの木と伝えられています。1640年には、アムステルダムの商人が発注したコーヒーが、モカから輸出されたことを皮切りに、1663年から定期的な輸出が始まりました。
モカから17世紀後半([[ババ・ブダン]])と18世紀初め(ブルボン島)にコーヒーが持ち出され、栽培が世界中の熱帯地域に広がっていった。


参照:
古くからイエメン産のコーヒーは「モカ」名で取引されたが、現在はエチオピア産のコーヒーも「モカ」の呼称を使用している。かつて日本ではイエメン産のコーヒーは「モカ・マタリ」名で流通することが多かったが、厳密にはバニー・マタル地方産(首都サナア西方の地域。最高の品質とされる)のコーヒー名である。


・『モカに始まり 産地紀行編』 森光宗男著 2017年 手の間
ヨーロッパ諸国で「モカ」はコーヒーの代名詞となり、フランスではコーヒー風味の菓子・料理にモカの名を加えることが多い(ガトー・モカ、クレーム・ド・モカ)。
直台式(直火式)エスプレッソは「モカmoka」あるいは「モカ・ポットmoka pot」と呼ばれる。


・『ALL ABOUT COFFEE』 ウィリアム・H・ユーカーズ著 山内秀文 訳・解説 2017年KADOKAWA
また、シェイク・オマルのコーヒー発見伝説の舞台の一つともなっている。


・『珈琲の世界史』 旦部幸博著 2017年 講談社
コーヒー関連の文献では、英語はmocha、moka、フランス語はmokaと表記されることが多い。 (山内秀文)
 
=== '''参照文献''': ===
 
* Wikipedia:Mohka(日本語、English, Français)
* ウィリアム・H・ユーカーズ 著『All About Coffee』山内秀文抄訳 角川ソフィア文庫 2017
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2024年12月26日 (木) 05:36時点における最新版

 モカ Mohka


イエメンの紅海南端部に位置するかつてのコーヒー積出港。東側の山岳地帯のコーヒー栽培を背景に15世紀半ばから盛え、15〜18世紀初頭までコーヒー取引をほぼ独占した。18世紀半ば、ペストの流行によって打撃をうけ、またジャワ(オランダ)、ハイチ(フランス)などにコーヒー市場を奪われたため、次第にモカは衰退した。現在はイエメンの主要コーヒー輸出港はアデンとホデイダである。

モカから17世紀後半(ババ・ブダン)と18世紀初め(ブルボン島)にコーヒーが持ち出され、栽培が世界中の熱帯地域に広がっていった。

古くからイエメン産のコーヒーは「モカ」名で取引されたが、現在はエチオピア産のコーヒーも「モカ」の呼称を使用している。かつて日本ではイエメン産のコーヒーは「モカ・マタリ」名で流通することが多かったが、厳密にはバニー・マタル地方産(首都サナア西方の地域。最高の品質とされる)のコーヒー名である。

ヨーロッパ諸国で「モカ」はコーヒーの代名詞となり、フランスではコーヒー風味の菓子・料理にモカの名を加えることが多い(ガトー・モカ、クレーム・ド・モカ)。

直台式(直火式)エスプレッソは「モカmoka」あるいは「モカ・ポットmoka pot」と呼ばれる。

また、シェイク・オマルのコーヒー発見伝説の舞台の一つともなっている。

コーヒー関連の文献では、英語はmocha、moka、フランス語はmokaと表記されることが多い。 (山内秀文)

参照文献

  • Wikipedia:Mohka(日本語、English, Français)
  • ウィリアム・H・ユーカーズ 著『All About Coffee』山内秀文抄訳 角川ソフィア文庫 2017

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